かけがえのない存在

ちょうど10年くらい前、私は離婚をしました。
それは、ある日突如として起きたことがきっかけとなった。

もう昔のことで、
今となっては「あれがあったから今の自分がいる」と心底思えるようになった。

離婚の理由は、相手からの暴力。
普段は問題なく生活ができていても、
相手の中にトリガーがあり、そのトリガーに触れるとしばしば暴力をふるうことがあった。

ある日、これ以上エスカレートしたらマズイなと危険を感じる出来事があり、家を飛び出し離婚に至った。

そこからは、「経済的な自立をしたい」と仕事にどんどんのめり込んでいった気がします。
もともと、家にいるよりも仕事をしていたいタイプだったので、そこはそんなに苦になることはありませんでした。
出来ないことも多かったけれど、本当に周りの人達に恵まれ、助けてもらいながら少しづつ成長してこれたように思います。

そして、そこから10年、恥ずかしながら、やっとパートナーができた。
それまで仲が良くなった人もいなかったわけではない。
けれど、何かしっくりハマることがなく、すれ違いばかりで気がついたら10年経っていた。

パートナーができたきっかけは、実は婚活アプリ笑
知り合いに勧められ、半信半疑で始めたものの、すぐには思うように結果は出ず、やはり無理かなと思うこともしばしば。

相手とのメッセージのやり取りや、会う時間を作ることも、なかなかパワーを使います。
アプリも有料なので、費用もかかる。
数ヶ月やってはやめ、また始めてはやめ…
と、1年半くらいかけて、気がのったタイミングの時だけ集中的にやっていました。

3回目くらいのトライで、今のパートナーと出会いました。
それまでにもお会いして、何度かデートした方もいました。
でも、何かしっくりこない。一緒にいてもどこか違和感がある。
一言で言ってしまうと、「フィーリング」なのかもしれませんが、私はそこを最重要視していました。

容姿や資産、仕事…という今持っている「条件」というのは、時間の経過とともに変化します。
それは、自分も相手も同じ。
当たり前ですが、条件で選ぶとそれが無くなった時にどうなるのか。
それでも相手と一緒にいたいと思い続けられるのか。

自分は、それができない人だとわかっていたので、とにかく見た目や条件ではなく、一緒いて合う人。
自分と相手が自然体でいられる関係と、一緒にいて安心できる人が良かったのです。

結果、私が「この人がいい」と選んだ人は、
見た目も性格も自分がイメージしていた人とは全然違いました笑

でも、感覚的に「この人なら大丈夫」と確信したものがありました。
それが私の中での決定打となった。
なので、実は会う前から見た目がどうであれ「この人にする」と自分の中で決めていました。

何人かお会いしていく中で、ある日気がついたことがありました。
それは「自分が決めないといつまでも相手はできない」ということでした。

お会いして「良さそうだな」「いい人だな」と思っても自分が決断できない限り、
それ以上前には進めないんだなと気がついたのです。
でも、決断するには自分の中に何らかの決定打が必要。
その決定打が見つけられない相手はやはり違うのです。

メッセージをやり取りしていく中で、相手の中に「ブレない軸」のようなものを感じとっていました。
私自身、自分軸をしっかり持っているタイプなので、同等の強さを持つ人でないと、
相手を「依存させてしまう」傾向があると過去の経験からも自分で気がついていました。
なので、それだと私が理想とするパートナーとして対等な関係は築けないのです。

正直なところ、それ以外のところは価値観の違いもあるし、ネガティブ発言が多いとか、イライラとしてしまう部分もあります笑

でも、実はそんなところはとても小さなこと。
信頼関係をきちんと築いていけると思える相手でなければ、そもそもいい関係性は築けない。
長く一緒にいようと思えば、色々なことがあります。
信頼関係が築けなければ、それを共に乗り越えていけるとも思えない。

そういうことが、今になってやっと理解できるようになった。
そして、そういう相手に出会えたことが本当にありがたいのです。
仕事ばっかりしている私の側に一緒にいてくれる、ただその存在がありがたい。

そして、全然好みや価値観も異なる彼の世界を共有してもらうことで、また違った視点や世界を見ることができる。
それも私にとっては気づきを与えてくれるものであり、新しい刺激となっています。

そして、意外にも彼ができたことで、
自分の内に変化が起こり、それが仕事に対する考え方や姿勢にも変化を起こしているように感じています。
全ては繋がっているということ。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日もよき一日となりますように。