他人の言葉は、大事なヒント

他人からの言葉は、時には刃物のように心を傷つける。
けれど、反対に包み込まれるような優しさや、温かさに涙することもある。

言葉は本当に生き物だなぁと思います。

私は、他人から言われたことは、自分への大きなヒントだと思っています。
何気なく言われたことであれ、ケンカして言われたことであれ、すべて自分に照らし合わせてみる。

特に自分が「イラっ」としたり、「モヤっ」とした言葉は、自分が何か「受け入れがたい」と感じているもの。
そこに気がつけるかどうか。

その部分を深掘りするのは、ちょっと勇気がいったり、痛みを伴うこともある。
でも、そこを少し掘ってあげると、自分の意外な側面が出てくるし、「気づいてくれてありがとう」と自分が喜んでくれます。

「何に対してイラっとしたのか」を自分で内省して、具体的にすることが大事。
内省は自分を知るためには必要不可欠。
逆に、これさえ出来れば大体のことは、自分の中で整理していけると思います。

そして、学ぶものは同じでも学ぶ場所は人それぞれ。
同じようなことを経験するにも、どこで経験するかは人それぞれ。
私は、仕事を通して学ぶことが多かったです。

仕事柄、「自分の作ったデザインなどに対して意見をもらう」というのが当たり前にあります。
これは、ダメ出しをするためではなく、ブラッシュアップ(より良くする)ためにやるのですが、最初はとても怖かったです。

「何を言われるのだろう…」「怒られるかな…」とかね(笑)
小心者なので、ビクビクしていました。
そういうときに限って、イヤな感じの先輩に2時間くらいダメ出し(ではないはずなのだけど…)されました。

今は、逆に何かしっくりこないと「何か今いちだと思うんですけど…どう思いますか?」と自分から聞きにいきます。
そうすると、ちゃんと相手も考え、意見してくれる。こちらが前向きな姿勢でいると、相手も前向きに捉えてくれます。

逆に自分が意見することも、相手にとっては学びになるのです。
「人の作ったものに意見するのは気がひける…」という方もいるのですが、そんなことはないのです。
言い方は、少し気をつける必要はありますが、遠慮せずに言っていい。

言葉は、自分の口から出たら、「自分の言葉ではなくなる」。
口から発した瞬間に相手のものになるので、その言葉をどう解釈するか、どう受け取るかは相手次第。そこは、コントロールはできません。ここが恐いことろでもあるのですが…。

でも、「思ったことがちゃんと言える」、本当の人間関係ってこういうものであってほしいなと思うのです。
お互い素直に感じたこと、出てきたことを表現できる。
これってとても幸せなことだなと思います。